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ジョン・ル・カレ 『ナイロビの蜂』
権力者はやな奴ばかり。金持ちも然り。
はたして、こいつはただのステレオタイプだろうか。あるいは、貧乏人の僻みというやつだろうか。ジョン・ル・カレの『ナイロビの蜂』を読むと、このステレオタイプがより深くなる。
なにしろ、主要登場人物ほとんど全てがやな奴なのである。いちいち鼻につく、イギリス人たれ、あるいは外交官たれ、という仕草の細かな描写。一体、著者はどういうつもりでこういったものを描写しているのか、皆目わからない。鳥肌が立つというより、読んでいて腹が立ってくる。しまいには、ただただうんざりというに尽きる。
あらすじは、巨大製薬会社と官僚の癒着、それに立ち向かっていた妻を惨殺された英国外交官が、妻の足跡をたどるというもの。まあ、これもすべてただの舞台に過ぎないのだろう。
いったいこれはサスペンスなのか。ある意味では、これほど緊張感を感じさせない、ひょろひょろな文章というのもなかなかあるものではないよな。
最後まで読了したことは奇跡に近いよ。
今年のアカデミー賞助演女優賞獲得作品の映画は、日本では5月中旬から公開予定だ。これを読んでしまっては、映画にも期待をいだくことは難しいが、見事にこの俺の期待薄という期待を裏切ってくれるといいんだけどな。まあ、どう前向きに考えても、やはり期待できそうにないな。
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投稿者 Kazu : 2006年04月17日 13:26



